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天狐あやかし秘譚
第16章 往事茫茫(おうじぼうぼう)
「全くわかりませんねえ・・・。わからない術式は解除しようがない・・・ないのです!」
ただ、喋り方は現代風というか、あまり色気を感じない。妙なギャップだ。
「だ、そうだ。でも、解除しないわけにはいかへん。だったらどうするか?あの天狐が自分で言うたんや、『浦原綾音を連れてこい』と。これを試す以外、方法あるか?あったら教えてーな」

土御門がニヤリと笑う。その雰囲気に押されたのか、質問をした女性陰陽師は大人しく座った。

つまり、何をするかは分からないが、とにかく行ってなんとかしろ、というか、なんとかなるはずだ、ということのようだ。

作戦の根幹をなす『ダリの結界を破る』というステップが、そんないい加減というか、出たとこ勝負でいいのか?と思うが、確かに、他にやりようがないのだろう。

「他に質問はないですか?では、次に移ります」
瀬良が更に作戦の細かな部分についての説明を始める。曰く、作戦決行中はダリ達がいるレジデントビルから半径3キロ圏内は立ち入り禁止、警察と自衛隊の協力の下、検問を敷くそうだ。報道対応は警察が前面に担当、あくまでも『不発弾処理』として押し切るとのことだ。

会議が終わると12時30分を回っていた。

「お疲れ様でした、綾音様。説明はおわかりになりましたか?」
土御門を筆頭に、ぞろぞろと壇上にいた陰陽博士たちが会議室を後にする中、瀬良が声をかけてくれた。
「わかった・・・けど・・・、私は大丈夫なのでしょうか」
つい、不安を吐露してしまう。他にやりようはないにせよ、行けばなんとかなる、というのはあまりにも乱暴な気がする。
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