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天狐あやかし秘譚
第18章 【第5話 木霊】隋珠和璧(ずいしゅかへき)
「じゃあ、ちょっと、あちこち測りたいからみんな手伝って!」
私はリュックからメジャーとノートを取り出す。今、自分の部屋にある家具をどのように配置するかを決めなくてはならない。その上で、引っ越しの予定を早急に組む必要がある。

びーっとメジャーを引き伸ばす。

『・・・さないで・・・』

また・・・声?
「ねえ、今、なにか聞こえなかった?」
聞いてみるが、清香ちゃんも芝三郎も首をふる。念のためダリにも確認するが、聞こえなかったという。

うーん・・・。LDKの真ん中で周囲を見渡すが、私達以外の人はいな・・・

ん?

今、すっと視界の端を何かが横切った気がした。床の間のある、和室の方だ・・・・
そっと覗いてみるが、特に部屋の中には何もいなかった。

気のせいだろうか?
なんか気になるけど・・・。

「ダリ・・・ここって、もしかして何か」

いいかけた瞬間に、パン!と大きな音がした。
何?
思った瞬間、また、パン、パン、パン、と連続して部屋のあちこちから音がする。

これって・・・もしかして、ラップ音ってやつですか?
突然の音に首をすくめていると、今度は、床においてあった私のバックが、ふわっと宙に浮いてものすごい勢いで壁にぶつかった。中のものが散乱する。

「きゃあ!」
びっくりしてしゃがみ込む私。
「ままー!」
「こ・・・これは!!」
清香ちゃんと芝三郎もパニックになっている。

すっと、また私の視界の端っこを何かが横切った。さっとそっちを見るが、消えてしまう。また、すぐに別の方に動くものを感じ、そちらを見る。

なに?やっぱり何かいるの?
荷物から飛び出したものがビュンビュンと飛び交い、あちこちからラップ音が響く中、私はキョロキョロと落ち着きなくあたりを見回す。何?一体何がいるの?
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