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天狐あやかし秘譚
第3章 【第2話 狂骨】夢幻泡影(むげんほうよう)

☆☆☆
「そんな条件、あるわけ無いですよ」
ちーん・・・。
心当たりを更に4軒回るも、結果は壊滅。
も・・・もうダメ・・・。
思わず道端にしゃがみ込みそうになる。
こ・・・これって、正味まずいんじゃないだろうか?
このままだと、何らかの条件を妥協するか、奇跡的に希望の物件が出るまで不動産屋さんに日参するよりほかない。
もし、決まらなかったら・・・?
ブルブルと頭を振る。考えないようにしよう。怖すぎる。
道端に座り込む訳にはいかないが、疲れ切っていたので、ちらっと横目で見た公園にフラフラと入り、ベンチに座った。盛大に溜息をつく。午前中から歩きづめだし、何より精神的に疲れた。
時刻はすでに夕暮れに近い。秋の陽は釣瓶落としなどと言うから、このあとあっという間に真っ暗になってしまうことだろう。
ついこの間まで暑かったのに、急速に涼しくなった。
もう今日は、ここまでかな。少し休んだら、帰ろう・・・。
くそー!ダリのやつ、あれからチラとも姿を見せやがらない!
何が『お主を骨の髄まで愛すぞ』だ!
それなら・・・それなら・・・ずっとそばにいて、私をもっと・・・
甘やかしてよ。
あ・・・やば、思い出しちゃったよ。
「そんな条件、あるわけ無いですよ」
ちーん・・・。
心当たりを更に4軒回るも、結果は壊滅。
も・・・もうダメ・・・。
思わず道端にしゃがみ込みそうになる。
こ・・・これって、正味まずいんじゃないだろうか?
このままだと、何らかの条件を妥協するか、奇跡的に希望の物件が出るまで不動産屋さんに日参するよりほかない。
もし、決まらなかったら・・・?
ブルブルと頭を振る。考えないようにしよう。怖すぎる。
道端に座り込む訳にはいかないが、疲れ切っていたので、ちらっと横目で見た公園にフラフラと入り、ベンチに座った。盛大に溜息をつく。午前中から歩きづめだし、何より精神的に疲れた。
時刻はすでに夕暮れに近い。秋の陽は釣瓶落としなどと言うから、このあとあっという間に真っ暗になってしまうことだろう。
ついこの間まで暑かったのに、急速に涼しくなった。
もう今日は、ここまでかな。少し休んだら、帰ろう・・・。
くそー!ダリのやつ、あれからチラとも姿を見せやがらない!
何が『お主を骨の髄まで愛すぞ』だ!
それなら・・・それなら・・・ずっとそばにいて、私をもっと・・・
甘やかしてよ。
あ・・・やば、思い出しちゃったよ。

