この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第33章 季布一諾(きふのいちだく)
目を閉じると青龍の視覚を共有できる。上空から町を見つめる。今は通常の人間の視覚にチューニングしているが、これを少し霊的なものを検出しやすいものに変える。赤外線スコープのようなイメージ。灰色に景色が沈み、その代わり、霊的なものが光り輝いて視える。

町とは言え、そこここに霊的なものは潜んでいる。地縛霊、とるに足らない雑霊や動物霊、古い物に宿る付喪神、そして、あの桔梗のごとく古い命に宿る霊も浮き上がって視える。

ーなんや・・・?

俺の視覚がひとつのモノを捕らえた。うずくまり、震え、くすんでいる。
普段なら雑霊として、見過ごすほどのものだったが、妙に気になった。

ーいや、今はそれどころやない。

視覚をより広範囲に広げる。あの桔梗はかなり高位の木霊だ、いかに瀬良に憑依しようとも、その気配を消そうとしても・・・完全に隠れきる、ことは不可能だ。

それを見つけて、俺はにやりと笑う。

「おった」

青龍に、それを見張るように告げ、目を開く。
「嬢ちゃん、瀬良の姉ちゃんおったで。一緒に来てくれるか?」
優しく言うと、コクリと頷く。ええ子やな。そして、今見つけた瀬良・・・いや、桔梗のいる場所へと俺達は急いだ。
/726ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ