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天狐あやかし秘譚
第38章 応病与薬(おうびょうよやく)
ピロン、と手元のスマホがメッセージアプリの通知を発する。

菜摘ちゃんだ。菜摘ちゃんも流行りのインフルで一昨日あたりから寝込んでいたようだった。でも、メッセージを見たら回復した、と書かれていたので少し安心した。
そう言えば、例のお触れが出てから、学校にも行かないようにと言われているようで、すでに授業がない私はともかく、誠も家にいるらしい。なんだか冬休みが伸びたみたいで羨ましい。

でも、それだけ悪性のインフル、ということなのだろう。

ピロン、とまたメッセージ。
返信する間もなく来た。

『暇だから遊びに来ない?』

ああ、ずっと寝込んでいたから暇なのか・・・。
私は机の上を見渡す。
英語、数学、理科・・・問題集が積まれている。
高校受験の最後の詰め、タイムアタック中だったが、メッセージに気を取られるくらいには集中力が尽きてきていた。

うーん、っと伸びをする。窓の外を見ると、よく晴れている。おばあちゃんが言うには、昔はもう少し雪が降ったということだが、この冬はまだ2回くらいしか降っていない。外は、日向についてはそれなりに暖かそうだった。

ちょっと、遊びに行っちゃおうかな。

少しは息抜きが必要よね、と、自分を説得し、私はいそいそと外出の準備をした。この季節、お父さんは市街地での商売で家にはずっといない。お母さんと小学生の弟が家にいるだけだった。ふたりとも外出禁止を守って家でじっとしているようだ。私はお母さんたちに菜摘ちゃんの家に行ってくる、と告げ、家を出た。

後ろで母が『外出禁止よー』と言っていたが、それは織り込み済みなので、無視した。
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