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天狐あやかし秘譚
第38章 応病与薬(おうびょうよやく)
☆☆☆
「菜摘ちゃん!」

ガラッと玄関扉を開き、声を掛ける。前に都会の子と話した時、『え!?鍵掛けないの?』とか言っていたが、よほどのことがない限り、田舎で家に鍵をかけることなんてない。かけるとすれば、村長さんの家とか、旅行中で長期に外出する家、くらいだ。

当然、菜摘ちゃんの家も普通に出入りできてしまう。
返事がないが、勝手知ったる菜摘ちゃんの家なので、私は三和土を上がり、ずんずん奥に進む。菜摘ちゃんの部屋は・・・。

んあ・・・あ・・・♡

部屋の引き戸をひこうとして、私は躊躇した。
中から明らかに複数の人の声・・・がする。
いや、声、というより・・・あれは・・・そう・・・。

私も中学3年生だ。ちょっとくらいエッチの知識もある。
学校で男の子がエッチな雑誌を見てるのを横目にしたり、女の子同士でもちょっと大人向けの雑誌のセックス特集を見たり、なんとなれば、興味本位でAV動画を友達と見ちゃったりしたこともある。

今、扉の向こうから聴こえてくるのは、まるでそう・・・AVの・・・

喘ぎ声?
まさか・・・。菜摘ちゃんが?

私は、扉の前で立ち尽くしてしまう。

どうしよう・・・。

ただ、興味もあった。もし、もしも、菜摘ちゃんが・・・。
お友達の誰かが『高校生になったら初体験している人もいるらしい』みたいな事を言っていた。それに、『中学生で経験しちゃう子もいるみたい』とも。

ゴクリ、と自然に喉が鳴る。

「な・・・菜摘ちゃん・・・入る・・・よ?」

一応、申し訳程度に声を掛ける。この声掛けで、我に返って平静を装ってくれればいい、という思い半分、実際に見てみたい、という思い半分。そんな感じの気持ちだった。

そっと扉を引く。

っ!?

眼の前の光景に、私の目は釘付けになった。たらりと背中に冷や汗が流れる。

「はああ♡・・・いいぃ!お父さん・・・すごい!菜摘のオマンコ、いっぱいだよおぉ」

菜摘ちゃんが、菜摘ちゃんのお父さんの腰の上に跨って、前後に腰を振っていた。ずっちゃずっちゃと淫らな水音が響き、部屋の中にはムワッと妙な熱気と湿度が満ちていた。ふたりとも裸だったし、菜摘ちゃんはこっちを向いていたので、まだ毛が十分に生え揃っていない菜摘ちゃんのアソコにお父さんのおちんちんが深く突き刺さる様子がよく見えた。
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