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天狐あやかし秘譚
第38章 応病与薬(おうびょうよやく)
「古い記憶でうろ覚えやったんやけど、背中赤くなって、異常に性欲が強くなる・・・そういうの聞いたことがあったな、と気づいたわけや。」

土御門の後ろから、『気づいたのは私です』という瀬良の声が聞こえた。土御門はその言葉を華麗にスルーする。

「んで、暦部門で確認したところ、やっぱり該当する病気の資料があってん。この病気『赤咬病』(あかがみびょう)いうて、性交渉で感染して、感染すると、背中赤くなって、性欲の権化みたいになってまうんや。それで、そのまま性欲にまかせてヤリ続けると・・・そうだな、記録では大体数ヶ月程度で?死んでまう、そんな病気や」

暦部門とは、陰陽寮の中の一部門で、主に呪術、妖怪などに関する歴史的な資料を収集・保管・管理している部署だった。つまり、日本でこれまで起こった怪奇現象のアーカイブみたいな役割を果たす部署なのだ。土御門も、何か困ったことがあると暦部門に照会をかけて、過去のデータから対策を立てていると言っていた。

「な・・・治るんですか?」
死ぬ病気と聞いて、設楽さんのことが心配になる。
「ああ、それは大丈夫や。赤咬病は俺等が行った島根県あたりの風土病みたいなもんらしく、昔から何度か発生しているらしい。対処法としては隔離してセックスさせんようにした上で、あそこらへんで取れる『アオギリソウ』いう薬草から作れる薬を使うってのが一番有効らしい。今、宮内庁病院とかその系列で、『アオギリソウ』の製剤が用意できないか調べてるところや。とにかく、エッチさせなきゃ死なないし、エッチしなきゃ人には伝染らないから、厳重に監視しとれば生命に別状はない、と思う。」
・・・すぐ死ぬわけじゃないし、対処法が分かってるなら、大丈夫か・・・。
とりあえず少しはホッとした。
しかし、エッチしなければ悪化しない病気って・・・。

「で、繰り返しになるんですが、なんで私達に連絡を?」

結局、エッチしなきゃ伝染らないんだったら土御門達は特に感染していないとわかりそうなものだ。すでに解放されている、ということなのだろう。だから、二人で同じ部屋からオンラインしているわけだ。
だったらとっとと中類村に行き、領巾を取り戻せばいいのでは?なぜ、私達に連絡してきたんだろう?
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