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天狐あやかし秘譚
第50章 【第11話 管狐】辺幅修飾(へんぷくしゅうしょく)

霧島は一通り社交辞令的に話をしていくと、すぐに私の傍を去っていった。少し観察してると、輸入雑貨か何かを扱っている小さい会社を経営しているようで、その経営にプラスになるような人脈を探しているらしかった。あちこち声をかけて、仕事を聞いては、役立つと思った人に名刺を配っていた。
高校時代の彼女はもっと高飛車というか、そんなイメージがあったが、随分世渡り上手になったものだ。歳月は、人を変える。
変わらないのは、私くらいかもしれない・・・。
同窓会の時間も後半に差し掛かってくる。
余りこういった場所でのコミュニケーションが得意ではない私は、ほとんどの時間を黙々と料理を食べているか、ぼんやりとウィスキーを飲んでいるかだった。
壁の花、というやつだ。
やはり、来るべきではなかったかもしれないですね。
このまま早々に帰ってしまおうか・・・。
そう思った矢先に、「宝生前!」と覚えのある声が飛んできた。
顔を上げると、気取らないジャケット姿、ガッシリとした体格は昔のままの、懐かしい顔。
島本優希、その人が立っていた。
高校時代の彼女はもっと高飛車というか、そんなイメージがあったが、随分世渡り上手になったものだ。歳月は、人を変える。
変わらないのは、私くらいかもしれない・・・。
同窓会の時間も後半に差し掛かってくる。
余りこういった場所でのコミュニケーションが得意ではない私は、ほとんどの時間を黙々と料理を食べているか、ぼんやりとウィスキーを飲んでいるかだった。
壁の花、というやつだ。
やはり、来るべきではなかったかもしれないですね。
このまま早々に帰ってしまおうか・・・。
そう思った矢先に、「宝生前!」と覚えのある声が飛んできた。
顔を上げると、気取らないジャケット姿、ガッシリとした体格は昔のままの、懐かしい顔。
島本優希、その人が立っていた。

