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天狐あやかし秘譚
第5章 天佑神助(てんゆうしんじょ)
「やべ!気づかれた・・・。俺、隠形術苦手なんだよな・・・」
さっきまでフラフラさまよっていた狂骨が明らかにこっちを認識した様子で迫ってくる。

「姉ちゃん?一応・・・一応聞くが、その・・・人間以外の知り合いって何?あんたもしかして、なんかの使役者?そういや、結界の中にふらっと入ってきたりしていたし・・・」
使役者、って?
「よくわかんないけど、一応・・・知り合いというか・・・」
知り合い以上かもしれないけど・・・。
あんなことや、こんなことしちゃってるし・・・。
「契りを交わした?」
そう言えば、ダリが東北で言っていたような。『契は、成った』って。
「た・・・多分」
目の前まで、狂骨が迫っている。
「じゃあ・・・じゃあ、呼べよ!早く!なんか持ってるんだろ!とにかく左前さん来るまでなんとか凌がにゃいけないのよ・・・こいつ、めっちゃ強いわけよ!」
「さっき呼んだけど!来なかったのよ!」
「バカか?!ちゃんと呼べ!心の底から、願え!求めろ!お前が使役者なら、必ず来るから!」

必ず?

「いいか、もう結界もたねえからな!3・2・1で結界を一気に解除するから、お前は左に、俺は右に走る!少しでも時間稼ぐぞ!」
え、ちょ、待って!!!
「3・2・1!」
パチン!と目の前で何かが弾ける感覚がした。結界、解けたの!?
脱兎のごとく御九里が右に走る。私は、・・・出遅れた!

「何やってんだ!走れ!!!」

こけつまろびつしながら、御九里が走る。御九里も先程の狂骨パンチで大分弱っているようだ。
私もなんとか左に逃げる。

狂骨は?
げ!こっち来た!!!

近い方と判断したのか、私の方に走ってくる。がっしゃんがっしゃんと音を立て、巨大な骸骨が走ってくるさまは、現実とは思えない。

ぎゃああ!!
「ダリー!!」

呼んでみるが、やはりこない。
えーん!呼べば来るって言ったくせに!御九里のやつ!
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