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天狐あやかし秘譚
第56章 【第13話:天邪鬼】三人成虎(さんにんせいこ)
他にも、京依ちゃんの家はお金持ちみたいで、年に2回は海外に行っていると言っていた。
「美術の新家先生、今度イタリアに行くって言ってた・・・いいなあ。私も大人になったら旅行いきたーい!」
「イタリア良いよね!私もこの間行ってきたよ。」
「え?京依ちゃんもイタリア行ったことあるの?どこ言ったの?」
「ミラノでしょ、それからトスカーナとか・・・あと、ナポリも。美術品みたいな建物がいっぱいあってね・・・」
「すっごい良いなあ・・・。ええ!お土産買ってきてよ」
「ごめんごめん・・・結構弾丸ツアーだったし家族一緒でなかなかお土産買えなくてさ」
「今度さ、写真見せてよ」
「うん・・・わかった・・・」
その後、1週間後ぐらいにイタリアの風景写真で大分、盛り上がっていたりした。

また、ある時は、何処かから仕入れてきたような怖い話を披露したり、雑学めいた話を披露して皆を盛り上げていたりした。

とにかく明るくてよく喋る子、それが京依ちゃんだった。だから、彼女の周りにはいつもたくさんのおしゃべりな子たちがたくさん寄ってきていた。京依ちゃんを取り囲んでいるのは、いわゆるスクールカースト的には『中くらい』の子たちだ。私はといえば、おとなしめで、どちらかと言うと『少し下』という感じだった。本来ならあまり付き合いがないはず、なのだが、京依ちゃんはどういうわけか私と一緒にいたがることが多かった。

高校1年生のうちは、私が手芸部、京依ちゃんが文芸部で、互いにほとんど部活がないこともあり、よく一緒に帰ったり、試験前に図書室で勉強をしたりしていた。私が余りおしゃべりをしないせいか、京依ちゃんも私といる時は、みんなと話すような旅行や有名人の話はあまりせず、どちらかと言うと好きな本の話や、ドラマの話が多かったように思う。

意外と好みのドラマや小説が似ていることなんかもあり、私達は気が合っていたと思う。
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