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天狐あやかし秘譚
第56章 【第13話:天邪鬼】三人成虎(さんにんせいこ)

「なんか、変な話ししてごめんなさい。多分、大丈夫です」
瀬良さんが、これどうぞと小さいミネラルウォーターのペットボトルをくれた。冷たい水が喉を落ちると、なおさら落ち着いてきた。
「全部飲めないなら、ゴミ、預かるわよ」
言われて、素直に飲みかけのペットボトルを渡した。
「一応、私の名刺あげるね。何か相談したことがあったら電話してくれたら」
受け取った名刺はシンプルで、肩書には『宮内庁特別管理局』とあり、中央に『瀬良夕香』、右下に代表番号と内線が書かれているだけだった。
代表に電話して、交換手に内線番号を言えばつながるから、と言っていた。
「家に帰りましょう。近くまで送るから」
そう言ってくれた。家自体はすぐそこだけど、やっぱり少し怖さはある。近くまで、ということだったので、その言葉に甘えて、私は瀬良さんに送ってもらうことにした。
瀬良さんが、これどうぞと小さいミネラルウォーターのペットボトルをくれた。冷たい水が喉を落ちると、なおさら落ち着いてきた。
「全部飲めないなら、ゴミ、預かるわよ」
言われて、素直に飲みかけのペットボトルを渡した。
「一応、私の名刺あげるね。何か相談したことがあったら電話してくれたら」
受け取った名刺はシンプルで、肩書には『宮内庁特別管理局』とあり、中央に『瀬良夕香』、右下に代表番号と内線が書かれているだけだった。
代表に電話して、交換手に内線番号を言えばつながるから、と言っていた。
「家に帰りましょう。近くまで送るから」
そう言ってくれた。家自体はすぐそこだけど、やっぱり少し怖さはある。近くまで、ということだったので、その言葉に甘えて、私は瀬良さんに送ってもらうことにした。

