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天狐あやかし秘譚
第6章 楚夢雨雲(そむううん)
私はダリの上でくつろぐ清香ちゃんのほっぺを指先でツンツンした。
くすぐったそうに喜ぶその顔は、本当に無邪気な子どもそのものだった。

「ねえ!ぱぱ・・・遊んで、遊んで!おうまさん!おうまさん!」

ぱぱ?

ぎゅーぎゅーとダリの長い髪の毛を手綱のように引っ張る。ダリは極力冷静を装っているが、尻尾の動きがさっきより激しくなっており、動揺が隠せない。

どうやら、清香ちゃんは私を『まま』、ダリを『ぱぱ』と認識しているようだ。実際の自分の父母に見えているのか、「そういうことにしている」のか分からないが、とにかくそうなっているようなのだ。

あ・・・やば・・・ダリのほっぺがピクピクしてきた。ちょっと、冷や汗もかいてきているよ・・・。なんとかしなければ・・・。
ちらっと時計を見ると9時を過ぎている。

「清香ちゃん?もう、9時すぎたから、ねんねの時間なんだけど・・・お遊びは明日にできるかな?」

よ・・・幼児に話しかけるのってこうでいいんだっけ?

「えー!」不服そうに一旦はプッと顔をふくらませるが、私が「め!」という顔をすると、「はーい」と、すごすご引き下がる。

とりあえず、お風呂に入れなきゃいけないよね・・・。
さっきまでの疲れはどこへやら。人間はどうしてもやらなければいけないことがあると、頑張れるようだ。

清香ちゃんと一緒にお風呂に入り、私もさっぱりすることができた。なんか小さい子とお風呂に入るのってすごく新鮮だった。

清香ちゃんの服は例の血まみれのジャンパースカートだったので、お風呂上がりには私の半袖Tシャツを着てもらった。くんくんと匂って「おひさまのにおいするー」といい笑顔で言った日には、その純粋さに胸を打たれ、クラッときてしまった。

当然、幼児用の下着なんかもないわけで、多少大きいが、私のショーツを履かせてみた。
これでなんとか誤魔化してもらおう・・・。とにかく、彼女が寝たら、急いで『Am◯zonお急ぎ便』で注文しなければ・・・、と心に誓う。
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