この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
人外に愛される【短編集】
第1章 インキュバスくんは愛したい
「………マリア?」

俺は抱き締めていた力を抜くと、マリアの顔を覗き込んだ。






マリアはベットに顔を押し付けたまま泣いている様だった。

マリアの肩を掴んで、仰向けにさせた。






マリアは放心した顔で、虚な目をしていた。

そのマリアの顔に胸がズクンと痛んだ。

チラッと見たマリアのお腹の淫印は未完成だった。






「……なんで…マリア……。」

そこまで俺を恨んでいたのだろうか。

いや違う。マリアにこんな顔をさせているのも神のせいだ。






俺の魔力が効いていれば、マリアは涙を流す事なんて無かったんだ。

自分勝手な神のエゴが、マリアを苦しめている。







「マリア…大丈夫だよ…。すぐに楽にしてあげるから。」

「……………。」

もっとマリアとSEXをすれば、マリアにも淫魔の魔力がかかるはずだ。






だけど、もうすぐ夜が明けそうだ。

俺の魔力が弱まり、村人達が目覚めるだろう。






「マリア…今日の夜も来るから……大丈夫だよ…すぐに俺の眷属になれる…。」






マリアの顔に手を触れていても、マリアは何も反応してくれなかった。

胸の鼓動が痛くなる。

不安が大きくなり、どうしていいかも分からない。






だけど、今は一旦引かなければ。

マリアは大丈夫だ。

信仰の深いマリアは、決して自分から命を断つ事はしないはずだ。






「マリア…愛しているんだ…初めて会ったあの日から…。」

お願いだから、何か言って欲しいい。

夜が明けていく時間の中で、マリアは俺に一切何も言わなかった。






やっぱりこのままマリアを置いていかない。

まだ人間のマリアを俺の世界に連れていく事は出来ない。

禁忌の森は人間の体には辛いだろうがソコに連れて行くしかない。














/34ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ