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❤淫欲母子禁忌旅情❤
第2章 旅の始まり

沙織の寝室に、控えめな電子音のアラームが響いた。彼女はすっと腕を伸ばし、それを止める。
すでに洗顔を終え、白いタンクトップとスリムジーンズに着替えた彼女の視線は、ベッド脇に置かれた旅行バッグを一瞥する。その中には、今日から始まる新たな旅路の準備が整っていた。
カーテンを少し開け、朝焼けの空を見上げる。晴れ渡る澄んだ空が広がっているが、沙織の胸には解けない靄が漂っているようだった。
化粧台に腰掛けた彼女は、鏡に映る自分に目を留める。普段とは違うメイクに取り掛かる手元は、どこかぎこちない。真っ黒で艶やかな黒髪は、昨晩のうちに明るめの茶髪に染めたばかりだ。その髪に櫛を通しながら、悠がこれを見たらどんな反応をするだろう、とふと想像する。少しだけ胸が高鳴るのを感じながら、彼女は唇に真紅のルージュを引いた。
これまで、彼女のメイクは控えめで、最低限の身だしなみを整える程度だった。だが今日は違う。これは、かつての「母親」としての自分でも、「教師」としての自分でもない、全く新しい自分を形作るための装いだった。
1学期の終了をもって、長年勤めた教職を辞めたこと、それが彼女にとって一つの決意を象徴していた。44歳という年齢は、沙織にとって何かを諦める境目のように思えると同時に、再び自分を取り戻すための最後のチャンスのようにも感じられていた。
鏡の中の自分を見つめる彼女の瞳は、確かに揺らいでいたが、その奥には光が差し込んでいた。これが、心の奥底にまとわりつく翳りを断ち切る一歩になる。その希望が、彼女の胸を静かに燃やしていた…。
すでに洗顔を終え、白いタンクトップとスリムジーンズに着替えた彼女の視線は、ベッド脇に置かれた旅行バッグを一瞥する。その中には、今日から始まる新たな旅路の準備が整っていた。
カーテンを少し開け、朝焼けの空を見上げる。晴れ渡る澄んだ空が広がっているが、沙織の胸には解けない靄が漂っているようだった。
化粧台に腰掛けた彼女は、鏡に映る自分に目を留める。普段とは違うメイクに取り掛かる手元は、どこかぎこちない。真っ黒で艶やかな黒髪は、昨晩のうちに明るめの茶髪に染めたばかりだ。その髪に櫛を通しながら、悠がこれを見たらどんな反応をするだろう、とふと想像する。少しだけ胸が高鳴るのを感じながら、彼女は唇に真紅のルージュを引いた。
これまで、彼女のメイクは控えめで、最低限の身だしなみを整える程度だった。だが今日は違う。これは、かつての「母親」としての自分でも、「教師」としての自分でもない、全く新しい自分を形作るための装いだった。
1学期の終了をもって、長年勤めた教職を辞めたこと、それが彼女にとって一つの決意を象徴していた。44歳という年齢は、沙織にとって何かを諦める境目のように思えると同時に、再び自分を取り戻すための最後のチャンスのようにも感じられていた。
鏡の中の自分を見つめる彼女の瞳は、確かに揺らいでいたが、その奥には光が差し込んでいた。これが、心の奥底にまとわりつく翳りを断ち切る一歩になる。その希望が、彼女の胸を静かに燃やしていた…。

