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❤淫欲母子禁忌旅情❤
第2章 旅の始まり
仏殿を後にし、二人は次に居士林へ向かった。居士林は、在家の修行者たちが坐禅を行う場所で、静謐な空気に満ちている。ここでは初心者でも参加できる坐禅会が定期的に開かれており、心を落ち着け、内面と向き合うには最適な場所だ。

中に足を踏み入れると、修行者たちの真剣な表情が目に留まる。その姿は、日常の喧騒を超えた精神的な集中を象徴しているようで、沙織の心に静かな波紋を広げた。彼らの背中には、禅の精神が刻み込まれているように見えた。

次に向かったのは方丈である。住職の居住空間でありながら、法要や坐禅会など多目的な用途で用いられる方丈は、禅寺の中心的な役割を担っている。庭園に目を奪われつつ方丈に足を踏み入れると、その穏やかな空気が、沙織の心をゆっくりと解きほぐしていく。ここでは仏教の教えを学ぶ講演や、特別な法要が行われることもあり、訪れる者に深い印象を与える場所であった。

沙織は、修行僧たちの姿に自らの心を重ねていた。彼らが黙々と坐禅を組み、心の平安を追い求める姿は、まるで彼女自身の内なる葛藤を映し出しているかのようだった。

「禅問答で得られる答えは、私が求めるものとは違うかもしれない…」そう心中で呟く沙織。しかし、それでもなお、彼女はその禁断の果実を求めずにはいられなかった。それは彼女の長年の渇望であり、今まさにその果実に手を伸ばそうとしている。

果たして、それが善なのか悪なのか。その答えを知る術はない。しかし、苦しみを乗り越え、手に入れた果実に、善悪の違いなどあるのだろうか。同じ修行の先に見える幸福には、違いがあるはずがないのではないか。

そう自問自答する沙織の姿は、まるで禅僧そのものだった。己の内面と対峙し、問い続けるその姿には、葛藤と願望、そして一抹の救いを求める人間の普遍的な弱さと強さが滲んでいた。

方丈を後にした二人は、妙香池へと足を進めた。池の水面は静かに波打ち、その上には周囲の木々が鮮やかな緑を広げている。その光景は、まるで一幅の絵画を眺めているような美しさだった。池の中央にそびえる「虎頭岩」は、その名の通り虎の頭を思わせる力強い形状をしており、自然が生み出した造形美に目を奪われる。
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