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イツキとタマキ 〜本通り商店街〜
第1章 イツキとお絵描き
何気ない素人目線でだした提案でした
するとショウコさんもキャンバスの向こうで椅子から立ち上がる音が聞こえました
さっきまではショウコさんのほうへ向いて立っていて、その近くに姿見の鏡がありました
ショウコさんはこちらにやって来て、ボクのすくま隣に並びます
「男性のほうが少し後ろですかね?」
「そうね、横並びじゃなくって、少し重なる感じよね」
ショウコさんは姿見を見ながら位置を確認しています
ボクだけパンイチで横に並ばれると、なんだかボクが変態みたいだ
「たしかに少し重なる分だけ、思ってた以上にジロウ君のほうが影になるわね?
そうすると……わたしのほうをもう少し明度を上げたほうが自然よねぇ
じゃあ男性と女性の肌の色合いはけっこう変えたほうがいいのかなぁ
ちょっと思ってたのと違うわね、実際に立ってみると……」
「そうなりますね、これって電球の明るさなんですかね?それとも窓からの光りでしょうか?」
「さすがにカーテンは閉めて描いてたわよ、
2階だから見えないとは思うけど、一応ね
そうか、電球の真下だから余計に前に立つわたしのほうが明るいわけよね」
ショウコさんはまくった腕を見て、肌の色合いをチェックしてます
「でも、きっとお腹の肌のほうが腕よりも白いだろうから……、そうよね………」
ボクにはわかりませんが、ショウコさんは何かしら色合いの組み立てを考えているようです
すると
何かの決心をしたようで
「うん、考えてもしようがないわよね?」
といって突然、着ていた服を脱ぎ始めました!
「し、ショウコさんっ!?」
「だって考えすぎてわからなくなってきたの、
こうなったら実際に肌の色を確認するしかないじゃない?」
そう言って着ていた上着やら中のシャツやら、そしてとうとうズボンまで脱いでしまいました
色っぽい脱ぎ方ではなく、本当に作業のような動作でさささっと脱いで、あっという間にブラとショーツだけの姿に……
ボクのすぐ隣、少し前のほうにショウコさんのあらわになった肩が目の前にあります
そして、目の前の姿見にはボクたちの姿が……
下着だけの2人の姿が映っていました