この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
イツキとタマキ 〜本通り商店街〜
第1章 イツキとお絵描き
それから一週間後、
イツキと中華料理屋の息子さんヒデオ君とママさんのヨシエさんの4人で絵を描いていました
ヨシエさんも絵を描くのは久し振り、というか学生のとき以来とのことでした
学校から帰ってきたのが2時くらいで、お店の仕込みは夏(か)さんがひとりで大丈夫だとのことで、夕方の開店時に戻れば良いからと参加してくれました
ボクもお店に飾ってもらえるように頑張ります!
イツキとヒデオ君は同じ被写体、
真っ赤なオートバイを描いていたのですが、色を塗っている途中で持ち主が戻ってきて乗って行っちゃいました
残念そうなふたりは、残りの仕上げは想像で描く!
とそのまま現物が無いまま描き続けています
ボクは空を多めにして、ビルの屋上と街路樹を
なんとなくタマキの部屋から見える遠くの風景を連想しながら描いていきます
ヨシエさんは川を描いていました
流れる感じとぼやけながら映り込む対岸が難しそう
ボクが街路樹の紅葉を描こうと、イツキか教えてもらっていたティッシュポンポン技を真似しようとしていたら
「あっ!?赤色が無い??」
「だってこないだ夕焼けを描くときに全部使ったじゃん?忘れたのジロウ?」
とイツキは冷めた目でこちらを見つめます
冷たいなぁ
ちょうどそこに先週お話ししたショウコさんが偶然通りかかりました
「こんにちは、今日は大勢なのね?
流行ってるの??」
「流行ってるというか、そうですねマイブームみたいなものですね」
「さっき赤色が無いって言ってたのが聞こえたけど、うちに取りに来る?すぐ近くよ?」
するとヨシエさんが子供たちはみてるから離れても良いですよ、と言ってくれました
ボクはお言葉に甘えて商店街のショウコさんの旦那さんが経営されていた画材屋さんに向かいました
たしかにすぐ近くです
普段はシャッターが下げられていたので、ここに画材屋さんがあることすら知りませんでした
シャッターを上げて、ガラスのドアの鍵を開けて、暗い店内の奥の方にショウコさんが進んだと思ったらパッ!と明るくなりました
「水彩はこっちよ、どうせもうお店は開けないと思うから好きなの持って行っていいわよ?
捨てちゃうより、使ってもらったほうが助かるわ」
お金を払います、と言っても頑なに受け取ってもらえませんでした
イツキと中華料理屋の息子さんヒデオ君とママさんのヨシエさんの4人で絵を描いていました
ヨシエさんも絵を描くのは久し振り、というか学生のとき以来とのことでした
学校から帰ってきたのが2時くらいで、お店の仕込みは夏(か)さんがひとりで大丈夫だとのことで、夕方の開店時に戻れば良いからと参加してくれました
ボクもお店に飾ってもらえるように頑張ります!
イツキとヒデオ君は同じ被写体、
真っ赤なオートバイを描いていたのですが、色を塗っている途中で持ち主が戻ってきて乗って行っちゃいました
残念そうなふたりは、残りの仕上げは想像で描く!
とそのまま現物が無いまま描き続けています
ボクは空を多めにして、ビルの屋上と街路樹を
なんとなくタマキの部屋から見える遠くの風景を連想しながら描いていきます
ヨシエさんは川を描いていました
流れる感じとぼやけながら映り込む対岸が難しそう
ボクが街路樹の紅葉を描こうと、イツキか教えてもらっていたティッシュポンポン技を真似しようとしていたら
「あっ!?赤色が無い??」
「だってこないだ夕焼けを描くときに全部使ったじゃん?忘れたのジロウ?」
とイツキは冷めた目でこちらを見つめます
冷たいなぁ
ちょうどそこに先週お話ししたショウコさんが偶然通りかかりました
「こんにちは、今日は大勢なのね?
流行ってるの??」
「流行ってるというか、そうですねマイブームみたいなものですね」
「さっき赤色が無いって言ってたのが聞こえたけど、うちに取りに来る?すぐ近くよ?」
するとヨシエさんが子供たちはみてるから離れても良いですよ、と言ってくれました
ボクはお言葉に甘えて商店街のショウコさんの旦那さんが経営されていた画材屋さんに向かいました
たしかにすぐ近くです
普段はシャッターが下げられていたので、ここに画材屋さんがあることすら知りませんでした
シャッターを上げて、ガラスのドアの鍵を開けて、暗い店内の奥の方にショウコさんが進んだと思ったらパッ!と明るくなりました
「水彩はこっちよ、どうせもうお店は開けないと思うから好きなの持って行っていいわよ?
捨てちゃうより、使ってもらったほうが助かるわ」
お金を払います、と言っても頑なに受け取ってもらえませんでした