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人妻露出マゾ・真由美
第11章 訪ねてきたマゾ妊婦
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 夏休みが終わって奈津紀は帰ってしまい、季節も秋を迎えたある日、坂ノ下から真由美の家に電話がかかってきた。『人妻露出クラブ』の活動が、夫の祐太郎の知るところになってから、もう秘密にする必要もないので、真由美は自分の家の電話番号を坂ノ下に教えていたのだ。
「あっ、奥さん。いらっしゃいましたか、良かった。急な話なのですが、今から事務所に来て頂けませんでしょうか?」
 坂ノ下が言った。
「今から、ですか? 新しい撮影か何かでしょうか?」
「いえいえ、今日は違うんです」
 と、坂ノ下は笑っている。
「モデルさんの応募があったのですが、今日すぐに撮影して欲しいそうなんです。ただ、人手が足りなくて……。奥さんにスタッフとして参加して頂ければ、と思ったものですから。もちろん謝礼もお渡ししますよ」
「なるほど、分かりました。えぇ、大丈夫ですわ、これからすぐうかがいますので」
 いつもと違う経験ができそうだわ、とワクワクしながら、真由美は『人妻露出クラブ』の事務所に向かったのだった。
「こちらが、本日のモデルをやって頂ける、玲子さんです。玲子さん、こちらが、今日の撮影でお手伝いしてもらう、スタッフの真由美さんですよ」
 坂ノ下が、事務所で二人を紹介した。
「玲子です……。今日は、よろしくお願いします」
 緊張気味に、その女性は挨拶した。
「玲子さん、ですね。名前はそのままで?」
「あっ、そうなんです。アルファベットより、本名の方がサッパリするとおっしゃったので」
 坂ノ下が言う。
 大胆な人ね、と思いながら、あらためて玲子を見た真由美は驚いた。お腹が大きいのだ。妊娠しているに違いない。
「あっ、そうです。玲子さんは妊娠中なんです」
 真由美の怪訝な表情を見て、坂ノ下がフォローした。
「はい……、出産費用など、どうしても急ぎのお金が必要でして……」
 そう言った玲子は、真由美より少し年上に見える。
「分かりますわ、奥さま。いろいろ事情がありますものね……」
「妊婦さんの野外露出、ということになると、またお客さんは喜びますよ、きっと」
 坂ノ下が少し笑みを浮かべながら言う。
 そうでしょうか、と、玲子は不安そうな表情だ。
「坂ノ下さんは、ビデオをお作りになるのがとっても上手なので大丈夫ですわ」
 と、真由美は玲子を励ますように言った。
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