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女性のための犯され短編集
第10章 優等生に犯される

 さっきよりも奥まで当たる──。

 脳天まで痺れるような容赦のない気持ちよさと、腕を締め上げてくる鈍い痛みが身体を熱くする。

「はぁっ‥んんっ//‥ああっ//…ああっ//」

 ズチュッ!ズチュッ!ズチュッ!ズチュッ!

「‥あうう♡‥っ…やめて!‥‥奥、だめ//‥
 強いっ…‥激しすぎっ…‥だからあ‥!」

 荒々しさを増した抽挿は、青年の苛立ちを投影していた。

 彼女を犯して愉しんでいるだけじゃない──確かな怒りを彼から感じる。

「ハァッ…ハァッ…ハァッ…ハァッ…!」

 腰をふってぶつける彼の、揺れる黒髪から、汗が散ってベッドのシーツに落ちた。

 うつ伏せで動けなくした彼女を道具のように犯しているのに、その顔は苦しげで──どこか切なさを滲ませていた。

「誰かにくだらないコトっ…言われたのか…!?」

「‥‥ッ…!!…あっあっ…あああっ‥//」

「誰だ……!!」

「‥あっうっ‥♡…‥仕方ない、だろぉ‥!?」

 甘い拷問で苦しむ彼女に、同じ問いが繰り返される。

 もう耐えきれずに少女は叫んだ。

「‥っ//‥お前と一緒にいるとっ‥‥まわりのヤツらに言われる、からっ‥//…‥つりあってないって──!‥あたしとお前とじゃっ‥…生きてる世界が違うって」

「……っ」

「レベルが違うんだよっっ‥‥あたしと、お前は!」

 全身を火照らせて、吐き捨てるように言う。シーツに頬を押し付ける彼女の目からボロボロと涙が零れていた。

 快楽の涙と悲しみの涙がまじっている。

「‥‥ぅ…ううっ‥//‥‥うううう」

 その悲しみは

 周囲から投げつけられる冷たい言葉になのか
 今、こうして自分を責める彼に対してなのか

「お願い‥…だからっ‥‥別れて、よ」

 ──きっとどちらもだ。

 最後の彼女の弱々しい声を聞けば、そんな事は明らかだった。


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