この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
女性のための犯され短編集
第11章 家庭教師先の生徒に犯される
「かゆい?何それ?」
「なんだか首の後ろがムズムズするからっ……そんなにじっと見ないでほしいの。今日も最後に小テストするんだし、それの勉強してて?」
「メンドクサイ」
「……」
彼女を困らせて楽しんでいるに違いない。
思えば……今日クーラーが壊れたという話だって、本当のところはどうなんだろうか。
もし本当ならリビングを使うなりの対処ができた筈だった。どうせ彼の唯一の肉親である父親はいま仕事で不在なのだし。
けれど教え子の彼は当然のようにこの自室へ彼女を迎え入れた後、「ちなみにクーラー壊れてるから」とケロリと言い放ったのだ。
使うことを許されたのは小さめの扇風機だけ。
それが今、二人の背中に頼りない風を届けている。
「ねぇ、あのさ、センセの首」
「ん、なに……?」
「蚊が止まってる」
「え…!どこ?」
「なーんちゃって、嘘」
「な……!」
「ごめんごめん。だって痒いとか言い出すから、つい。センセって普段はトロいのにたまには俊敏な動きもできるんだね」
「あまり、ふざけないでね……っ」
控えめに注意するだけで精一杯の彼女は、結局強く言い返せられないから、大人しく採点を続ける。