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女性のための犯され短編集
第16章 巫女は鬼に犯される(2)

鬼はそんな巫女を抱き上げ、再び屋敷へと連れ帰る。抵抗する力もない彼女は、鬼の腕の中でただ震えるだけだった。
屋敷の戸が再び閉まり、暗闇が二人を包み込む。
鬼は彼女を床に下ろすと、彼女の腕に刻まれた傷口に目を留めた。モノノ怪の爪に切り裂かれたそこからは、まだ鮮血が滲み出している。
「ほう……」
鬼は目を細め、彼女の腕を掴んで引き寄せた。そして傷口に顔を近づけると、長い舌を這わせて血を舐め取った。赤い血が鬼の唇を濡らし、彼はその味を堪能するように目を閉じた。
「美味い……お前の血は強い霊力の香りがしてたまらんな。俺たちを酔わし狂わす、罪深き味だ」
「や……めて……」
巫女は弱々しい声で拒絶したが、鬼は意に介さず、傷口を舌でなぞり続ける。濁りのない血の味と彼女の霊力が混じり合ったそれに、鬼の表情には恍惚とした色が浮かんだ。
レロォ....
「‥ぅ‥‥ぅぅ‥‥‥!」
彼女の震える腕を掴んだまま、鬼は彼女を見下ろして嘲るように吐き捨てる。
「俺から逃げた罰を与えてやろう…覚悟しろ」
「お、お願いです……もうやめて……」
その懇願も虚しく、鬼の手は容赦なく彼女の巫女服を剥ぎ取った。すでにボロボロだった布が引き裂かれ、冷たい空気に晒された肌が震える。
鬼は彼女の両腕を頭上で押さえつけ、逃げられないように拘束した。
「離してっ…!」
「お前は俺のモノだと言ったはずだ。それを軽んじた罰を、今からたっぷり味わわせてやる」
鬼の黄金の瞳が暗闇で爛々と輝き、彼女の裸体を見下ろす。逃げたことへの怒りと、それを上回る欲望が彼の動きを支配していた。

