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女性のための犯され短編集
第4章 占い師に犯される
「ご予約のお客さまですね。お待ちしておりました」
「あなたは…っ」
「当店の占い師です」
振り返ったそこにいたのは、若い男だった。
彼女は意表をつかれて後ずさる。
「どうしましたか?」
「あ……いえ、なんだか、想像していた感じと違ったので」
「そうですか。ちなみにどんな想像を?」
「なんかこう、マント?みたいなのを被って、顔を隠して、水晶の前に座ってる…みたいな」
「ははは、ちょっと言ってる意味がわかりませんね」
「あはは……」
その占い師が爽やかに笑うので、彼女もつられて愛想笑う。
ハイネックシャツに黒のテーラードジャケット。裾が広がったスラックス。服装もなんだか、占い師というより…ホストっぽいな。
ただ今どきはこれが普通なのかもと思いながら、用意された椅子に座った。
「料金は前払い制ですので、こちらにお願いしますね。僕はドリンクを用意してきます。ご希望は?」
「えっと、じゃあ、温かいものを」
「かしこまりました」
彼が去った間に、予約時に知らされていたお金を出してカルトン(お金を置くトレー)に置いた。
払う側としても前払い制なのはありがたい。
「どうぞ、紅茶を用意しました」
「ありがとうございます…」
この紅茶ひとつで5万円なんて言われたら困る。(ホストっぽいせいでそのへん心配になる)
「──…では、始めましょうか」
向かいの席に優雅に腰掛けた男が、緊張ぎみの彼女を覗き込んだ。