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異世界転生したら王子に溺愛されて困っています·͜· ♡
第2章 口移しとキスは全くの別物だと思いたい
シーン···。
いや、あの、何このいたたまれない空気。
急にこの部屋だけ無音の部屋になったのだろうか、と言うような静寂が包み込んだ。
(あれ?、私さっき···謝罪の仕方を間違えたのかしら!?でも体が痛くて土下座なんて出来ない。どうしよう···どうしよう!この空気誰か変えて!!)
「嘘···だろ?」
と、ポツリ呟かれた声に視線を向ければ、まるで貞○に会ったかのような驚愕した顔をした···お兄様(多分)がいた。
「···えっ?」
「お前···、頭大丈夫か···?」
-頭は大丈夫か?
それが寝込んだ妹に対する言葉だろうか、思わず鼻で笑ってしまったのは言うまでもなく。
失れな兄だわ。
兄妹仲は悪いのかしら。
「·······はっ」
「あ、···いや、すまない。そう言う意味じゃ無い。普段のお前なら、いきなり"触らないで"と癇癪を起こすだろうに」
(···もしかして、ものすごくわがままなお嬢様なのかしら)
「あー···、これは、その···。心を入れ替えたのですわ。お兄様」
これまでの経由でどうしてそうなってしまったのかは知らないけれど、兄妹ならば仲直りした方が良いだろう。血を分けた2人の兄妹なのだから。
「···」
「···お兄様?如何されました?」
「昔の、昔のブランシュが帰って来た···」