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禁断の果実
第13章 友里恵
「ああ、母さん、本当だよ…」
「え?なんですって?!本当なの?」
友里恵は自分の耳を疑ってしまった。
しかし、響はこう言うのだ。
「俺は、先生を愛してる…」
それを聞くと友里恵の怒りは頂点に達してゆく。
「響、自分のしていることが分かってるの?!」
「あぁ、分かってるよ…」
「ひ、響、ま、まさか、その女教師と寝たの?!」
友里恵は響に畳み込むようにこう言ったのだ。
響はそれに反発してこう言う。
「あぁ、寝たよ、好きなら寝るさ…」
「あなたは、その女教師に騙されてるのよ!!」
「そんな事はないよ!!」
響は剥きになってそう言うのだ。
友里恵もそれを聞いて引こうとはしなかった。
「あなたは、前澤病院のひとり息子なのよ…」
「だから、何だって言うんだよ?」
「あなたは、病院の跡取りなのよ!!」
「でも、俺は病院を継ぐ気はないよ!!」
「何てことを言うの?」
「俺の人生だ、俺の好きにしたっていいじゃないか!!」