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禁断の果実
第13章 友里恵

響はそう言うと友里恵に食って掛かった。
友里恵は尚もこう言うのだ。

「それは、許さないわ…」
「許すも、許さないもないだろう?」

「あなたの人生はあなただけの物ではないのよ!!」

友里恵はどうしても響と私を別れさせようとしていた。
響はこう言う。

「母さん、俺は先生と一緒にいたいんだ…」
「それは、許さないわ…」

「何でだよ?」
「あなたは前澤病院の院長の息子なのよ…」

「だから、それがどうしたって言うのさ?」
「私たちの人生はあなたに掛かっているのよ…」

友里恵はどうしても響に自分の病院を継がせたいと思っていた。
でも、響は言う事を聞かない。

子供は親の言う通りにはならないのだとこの時友里恵は理解していなかった。
どうしても自分の思い通りにしたいと思っていたのだ。

「母さんと、父さんの人生に俺を巻き込むなよ!!」
「あなたはその女教師に騙されているのよ?気づかないの?」

私が響を騙していると本気で友里恵は思っている様だった。

「先生はそんな事はしないよ!!」
「そんな、女教師に騙されて振り回されるのはやめなさい!!」

響は友里恵とかなりの口論になってしまった。

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