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禁断の果実
第14章 事故
「やめないか!!今、響は手術中なんだぞ!!」
「いやよ、響にもし何かあったら、全部この女のせいなのよ!!」
そんな興奮した友里恵を浩史は落ち着かせようとしてこう言うのだ。
「友里恵、まだ響が死んだ訳じゃない…手術は無事に終わるから…」
そう言うと浩史は友里恵の肩を抱き締めるのだった。
そこへ、校長の高島がやってくる。
「高岡先生、大丈夫かね?」
「はい…」
私は力なくそう言ったのだ。
そこに、何故だか分からないが優一郎が慌てた様にやって来たのだ。
何故、この場に優一郎がいるのか私には理解できなかった。
校長は優一郎の姿を見るとこう言うのだ。
「実は、須藤さんが高岡先生と前澤君の関係を教えてくれたのだよ、だから高岡先生にも関係がある人だと思って私は須藤さんを呼んだのだよ…」
優一郎はこう言った。
「今回の事故は俺にも責任があるんだ…」
私は優一郎にこう言うのだ。
「優一郎さんが高島校長に私と響の事を話したのよね?酷いわ!!」
「許してくれ、俺はこんな事になるとは思ってもいなかったんだ…」
そんなやり取りを校長は見てこう言ってくる。
「今はそんな事で言い争っている場合ではない、前澤君が手術を受けているんだ、それを見守ろうじゃないか…」