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禁断の果実
第14章 事故

私たちは言い争うのをやめた。
そして、長椅子に座りながら手術が終わるのを待ったのだ。

交通事故に会った後、警察は響の学生服と携帯の番号で自宅を調べ、制服から学校を特定し友里恵と校長の高島に連絡をしたらしい。

手術の時間はとても長く感じた。
やがて、手術室の赤いランプの点灯が消えた。

手術を担当した医師が出て来た。
友里恵はその医師に駆け寄りこう言うのだ。

「ひ、響は大丈夫なんですよね?」

医師は重たい口を開きこう言う。

「最善は尽くしましたが、とても残念ですが息子さんはお亡くなりになりました…」

それを、聞くと友里恵は悲鳴の声を上げる。
そして、また私の顔を見てはこう言うのだ。

「全て、あなたのせいよ!!この教師と付き合ってさえいなければ良かったのよ!!響を返して!!」

そう言うと床にへなへなと座り泣き崩れてしまう。
そんな姿を見て浩史は友里恵の身体を起こし、こう言うのだ。

「この先生のせいじゃない、事故だったんだ…」

私は響が死んだことを直ぐには受け入れられなかった。
優一郎が私の傍にやって来た。

「瑠唯、大丈夫か…」
「わ、分からないわ…」

そう言うと私の瞳から泪が溢れてくるのを感じた。

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