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禁断の果実
第3章 美術館

SOMPO美術館にはゴッホの「ひまわり」をはじめ、ルノワール、ゴーギャン、セザンヌなどの印象派とポスト印象派やアメリカの素朴派画家グランマ・モーゼスの作品などを受託し、さらに美術家の支援・表彰事業による買い上げ作品も加わり現在約640点を収蔵している。

私たち二人はルノワールやゴーギャンの絵画を見て回った。
ルノワールは「帽子の娘」や「浴女」が展示されている。

ゴーギャンは「アリスカンの並木道、アルル」が展示されていた。
どの絵画も色合いや筆遣いが素晴らしく私たちはそれに見入っていた。

私たちは一通り美術館の中を見て回った。
時計を見ると正午に差し掛かっていた。

ここの美術館には「ミュージアムカフェ」という珈琲などを頂けるカフェがある。
そこで、私は響にこう言ったのだ。

「ここの美術館にはカフェがあるんだけど、お茶でもしていかないかな?」
「え?お茶?」

「そうよ、お茶よ…」
「う、うん、いいよ…」

「じゃ、カフェに行きましょうか…」

私たちはカフェへと向かった。
ここのカフェは鑑賞券を持たない人でも自由に出入りすることができる。

「前澤くんは何飲む?」
「え?俺は、珈琲でいいよ…」

「なら、私も珈琲にするわ…」

私たちは丸いテーブルに隣同士に腰かけて椅子に座った。
そして、お喋りを始めたのだ。

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