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禁断の果実
第3章 美術館
私たちは温かな珈琲を飲みながら話をした。
カフェの店内には絵画を見終わった人達で少しだけ混んで来た。

私は響が絵を描いている事を思い出しその事について聞いてみた。

「前澤くんは、絵を描いているのよね?」
「え?何でそれを知ってるんだよ?」

私は校長の高島から響のトラブルの話しの出来事でそれを聞いたとは言えなかった。

「ええ、ちょっと校長先生から聞いたのよ…」
「え?俺が絵を描いてるってことを?」

私は少しだけ気まずくなったがこう言ったのだ。

「先日、前澤くんが転校してきた時に校長先生から前澤くんは絵を描くのが好きだって聞いたのよ…」

「そっか…」
「そ、そうよ…」

私はなるだけ前高校で響が起こしたであろうトラブルの話しは避けたかった。
響には響のそれなりの理由があったに違いないと思ったからだ。

私は尚も聞いてみる。

「前澤くんはどんな絵を描くのかしら?」
「え?俺?」

私は非常に興味が湧いたのだ。
響は続けてこういう。

「俺は、やっぱりゴッホの様な感じの絵を描くよ…」

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