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禁断の果実
第1章 プロローグ
その水面の青の美しさは言葉では言い表せないものだと思っている。
正に、印象派の代表的な作品だと言える。
私には2歳年上の27歳になる婚約者がいる。
婚約者の須藤優一郎と近々結婚することになっている。
優一郎とは大学時代に出会った。
彼は私の先輩に当たる人で美術を通じて知り合い交際を始めた。
かれこれ、交際を始めてから2年余りになる。
優一郎の仕事はギャラリストで西園寺画廊に勤めている。
画商(ギャラリスト)は、アーティストの作品を展示・販売する役割を担う専門職だ。
ギャラリストは、アーティストと顧客をつなぎ、アートマーケットの活性化に貢献する。
画商の役割は、優れたアーティストを見出し、その作品を効果的にプロモーションし、販売を促進することを言う。
画商の年収は、経験やスキル、勤務先によって異なる。
日本国内の画商の平均年収は、約400万円から800万円程度とされている。
20代の平均年収は約300万円から400万円くらいだと言われている。
若手として経験を積みながら、スキルを磨いてゆく。
大手ギャラリーで働く画商や成功したギャラリーを運営する画商は、さらに高い収入を得ることがある。
27歳の優一郎の年収は年齢に比べたら高い方だと私は思っていた。
今日も優一郎と一緒に私のアパートで夕飯を食べる約束をしている。
私の住まいは横浜の某所にある。
アパートは広めのワンルームだ。
畳数で言えば約20畳の部屋があり、小さなキッチンにバストイレは3点ユニットになっている。
キッチンは小さかったが、とても使い勝手が良い作りになっている。