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禁断の果実
第2章 転校生
「その転校生がこの前澤響くんだ…」
私はその男子生徒の顔を見てみた。
身長は175センチ程だろうか。
容姿は色白で目鼻立ちがくっきりとしていて言わばモテ顔だった。
校長が尚もこう続ける。
「前澤くん、君の担任の高岡先生だよ…挨拶しなさい…」
響は少しだけ私の顔を見ると会釈をしたが、直ぐにうつむいて視線を床に向けた。
恥ずかしいのだろうか。
それとも、緊張しているのだろうか。
私には判断できなかった。
私は響にこう言った。
「前澤くん、担任の高岡瑠唯よ、よろしくね…」
そう話しかけても響はうつむいて床を見つめていた。
そんな響を見て校長はこう言ってくる。
「前澤君、ちょっと私は高岡先生に話したいことがあるから談話室で待っていてくれないか?」
響はそれを聞くとホッとした表情を浮かべ校長室を出て行った。
余程、緊張していたのかも知れなかった。
私は転校生の事を聞いて余りの突然の出来事で非常に驚きを隠せなかった。
校長は尚もこう言うのだ。
「高岡先生、突然の事で申し訳ない…話と言うのは他でもない、前澤君の事なんだがね…」
「はい…」
「実は、前澤君は前の高校で少しトラブルを起こしていてね…」