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雨が好き
第50章 帰り道

兄妹で、水際さんの家は近いし、当たり前・・・なんだけど。
水際さんも、何も、言わないのだけど。
この間の水際さんの顔を見てしまって、
『好きなんだ』と思ってしまって、
そんな目で見ると、
蒼人さんにバイバイされて、玄関ホールで佇んでいる水際さんの目が、なんだか、すごく悲しそうに見えてしまう。
本当の気持ちは聞いていないけど、
でも、きっと、『みなと町』で帰ってしまう蒼人さんを見るときの私の顔も、あんな感じじゃないかなと思うと、
やっぱり、胸がちくりとした。
蒼人さんと二人で少し歩いて、後ろを振り返ると、
水際さんが小さく手を振っていた。
ポツポツと白銀の街灯が落ちる道を二人で歩く。
ゆっくり、ゆっくり。
「びっくりした・・・かな?」
「え?」
「水際さ・・・なんかこう、馴れ馴れしいだろ、アイツ」
ふるふる、首をふる。
そんなこと、ない。
いっぱいお話してくれて、買い物とかも一緒に行ってくれて、
なんというか、蒼人さんとは別の意味で、すごく大事な人・・・だよ?
水際さんも、何も、言わないのだけど。
この間の水際さんの顔を見てしまって、
『好きなんだ』と思ってしまって、
そんな目で見ると、
蒼人さんにバイバイされて、玄関ホールで佇んでいる水際さんの目が、なんだか、すごく悲しそうに見えてしまう。
本当の気持ちは聞いていないけど、
でも、きっと、『みなと町』で帰ってしまう蒼人さんを見るときの私の顔も、あんな感じじゃないかなと思うと、
やっぱり、胸がちくりとした。
蒼人さんと二人で少し歩いて、後ろを振り返ると、
水際さんが小さく手を振っていた。
ポツポツと白銀の街灯が落ちる道を二人で歩く。
ゆっくり、ゆっくり。
「びっくりした・・・かな?」
「え?」
「水際さ・・・なんかこう、馴れ馴れしいだろ、アイツ」
ふるふる、首をふる。
そんなこと、ない。
いっぱいお話してくれて、買い物とかも一緒に行ってくれて、
なんというか、蒼人さんとは別の意味で、すごく大事な人・・・だよ?

