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雨が好き
第53章 彼の部屋

時計を見て、20秒くらい
蒸らされたコーヒー豆の一段と強い香りが漂ってくる。
そして、彼の背中がちょっと丸くなり
二回、三回と丁寧にお湯を注いでいた。
キッチンに立つ蒼人さんの後ろ姿
そこに湯気がくゆる
それはなんだか、夢の中みたいで、
私は、ほう、と、ため息が出そうになった。
「これでいいかな?」
ドリッパーをお皿に移し、
ポットに蓋をして、カップに注ぐ。
その動きは、
宇宙が始まる最初から予定されていたかのように滑らかで、
私はすっかり見惚れてしまっていた。
「・・・さん?・・・みなとさん?」
呼ばれていることに気づく。
いけない、すっごくぼんやりしていた・・・。
「あの、すいません、みなとさん。運ぶのだけ、手伝ってもらっていいですか?」
私は慌てて立ち上がって、お盆に載せられたカップを運ぶ。
その間に蒼人さんが棚から箱を取り出してきた。
私が持ってきたサンドイッチがお皿に載せられ、
箱の中身のチョコレートが添えられた。
蒸らされたコーヒー豆の一段と強い香りが漂ってくる。
そして、彼の背中がちょっと丸くなり
二回、三回と丁寧にお湯を注いでいた。
キッチンに立つ蒼人さんの後ろ姿
そこに湯気がくゆる
それはなんだか、夢の中みたいで、
私は、ほう、と、ため息が出そうになった。
「これでいいかな?」
ドリッパーをお皿に移し、
ポットに蓋をして、カップに注ぐ。
その動きは、
宇宙が始まる最初から予定されていたかのように滑らかで、
私はすっかり見惚れてしまっていた。
「・・・さん?・・・みなとさん?」
呼ばれていることに気づく。
いけない、すっごくぼんやりしていた・・・。
「あの、すいません、みなとさん。運ぶのだけ、手伝ってもらっていいですか?」
私は慌てて立ち上がって、お盆に載せられたカップを運ぶ。
その間に蒼人さんが棚から箱を取り出してきた。
私が持ってきたサンドイッチがお皿に載せられ、
箱の中身のチョコレートが添えられた。

