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雨が好き
第56章 星月夜

私の部屋を出る時、お父さんはふと振り向いて、
余計かもしれないけど、と前置きをしてから言った。
「苦しいときはさ、人は、人にやさしくされなきゃダメなんだよ」
うん・・・。
私は頷く。
「おやすみ、みなと」
「おやすみなさい」
あとには私と水際さんだけが残った。
きっといっぱい辛かった水際さん。
それでも、精一杯気持ちを飲み込んで、
あんなふうに笑顔でいたんだ。
私は、どうしてあげたらいいかわからないけど・・・。
水際さんの寝顔を見てたら、
小学校の時のことを思い出した。
小学校の時、私はあの事があって、
一時期、自分の部屋から出られなくなったことがあった。
お風呂も入れなくて、
ご飯もほとんど食べられなくて、
泣いていいのか、怒っていいのか、
何もわからなかった。
そんなとき、お父さんが、
毎日、毎日、私の部屋の扉の前にいてくれた。
余計かもしれないけど、と前置きをしてから言った。
「苦しいときはさ、人は、人にやさしくされなきゃダメなんだよ」
うん・・・。
私は頷く。
「おやすみ、みなと」
「おやすみなさい」
あとには私と水際さんだけが残った。
きっといっぱい辛かった水際さん。
それでも、精一杯気持ちを飲み込んで、
あんなふうに笑顔でいたんだ。
私は、どうしてあげたらいいかわからないけど・・・。
水際さんの寝顔を見てたら、
小学校の時のことを思い出した。
小学校の時、私はあの事があって、
一時期、自分の部屋から出られなくなったことがあった。
お風呂も入れなくて、
ご飯もほとんど食べられなくて、
泣いていいのか、怒っていいのか、
何もわからなかった。
そんなとき、お父さんが、
毎日、毎日、私の部屋の扉の前にいてくれた。

