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第61章 日帰り温泉

多分、右手の壁の向こうが男湯。
蒼人さんは、今どのお風呂に入ってるんだろう。
もしかしたら、同じ景色を見ているのかもしれない。

お風呂、気持ちいいけれど、
蒼人さんと一緒に景色を見られないのは、やっぱりちょっと、残念だ。
かといって、混浴だったら・・・私はカチコチになってしまう、と思う。

一通り温まると、大体４０分くらい経っていた。
少し、早めでもいいよね？

体を拭いて、備え付けの化粧水と乳液でお肌を潤す。
普段からあまりお化粧していないのが、こういうときに役に立つ（？）
多分、標準的な女子よりは、早くお風呂から上がることができる。

いいのか、わからないけど。

館内着を貸してくれているので、それに着替えた。
女の人のは、小豆色。作りは作務衣みたいだった。
サラッとした肌触りの館内着は、湯上がりの火照った身体にとって、ちょうど良い感じだった。