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雨が好き
第62章 約束

【約束】
今日は雨降り。
蒼人さんは、ちょっと前に、お仕事に復帰していたので、しばらくお昼間には『みなと町』に来ることができなかった。なので、今日、お昼に蒼人さんが『みなと町』に来てくれたのは、随分久しぶりに感じる。
カレンダーは、11月になっている。さすがに気温は大分下がってきていて、蒼人さんの飲むものは、またホットのカフェラテになっていた。
「雨、結構、降りますね」
カウンターに座った蒼人さんが、お店の窓から外を眺める。
窓には大粒の雨が絶え間なく当たり続け、幾筋もの水脈を残して滴っていた。
私は、その顔をそっと覗き見るようにする。
・・・大丈夫、蒼人さん、ここにいる。
彼は、こんな雨の日には、時々、ふわっと『ここ』からいなくなってしまう。
目の前に座っているのに、いなくなってしまうのは、会えないよりも私の気持ちを悲しくさせる。
だから、確認せずにはいられないのだ。
「うん・・・よく降るね」
私も蒼人さんのお隣に座らせてもらう。
雨の日、『みなと町』はとても空いている。
今は、お客さん、蒼人さんだけ。
だから、ちょっとだけ甘えてしまう。
お店的には良くないだろうけど、空いていてくれて、私はちょっと得した気分だった。
今日は雨降り。
蒼人さんは、ちょっと前に、お仕事に復帰していたので、しばらくお昼間には『みなと町』に来ることができなかった。なので、今日、お昼に蒼人さんが『みなと町』に来てくれたのは、随分久しぶりに感じる。
カレンダーは、11月になっている。さすがに気温は大分下がってきていて、蒼人さんの飲むものは、またホットのカフェラテになっていた。
「雨、結構、降りますね」
カウンターに座った蒼人さんが、お店の窓から外を眺める。
窓には大粒の雨が絶え間なく当たり続け、幾筋もの水脈を残して滴っていた。
私は、その顔をそっと覗き見るようにする。
・・・大丈夫、蒼人さん、ここにいる。
彼は、こんな雨の日には、時々、ふわっと『ここ』からいなくなってしまう。
目の前に座っているのに、いなくなってしまうのは、会えないよりも私の気持ちを悲しくさせる。
だから、確認せずにはいられないのだ。
「うん・・・よく降るね」
私も蒼人さんのお隣に座らせてもらう。
雨の日、『みなと町』はとても空いている。
今は、お客さん、蒼人さんだけ。
だから、ちょっとだけ甘えてしまう。
お店的には良くないだろうけど、空いていてくれて、私はちょっと得した気分だった。

