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雨が好き
第96章 心の風景

そう聞いてみると、お父さんは少し顔をあげて、上の方を見た。
「・・・どうだったっけなあ・・・」
しばらく考えてから、
「初めてか忘れちゃったけど・・・
お母さんもまだ、実家に住んでいたときだったかな?
きっかけも忘れちゃったけど、『今日、時間ある?』って言ってきた時があって」
その日は、いつもみたいに会って、おしゃべりして、ご飯食べたりして、
お父さんは、そろそろ帰ろうかなと言っていた
お母さんが何かを思い出したみたいにして、
『今日、時間ある?』って
そして、お父さんの手を引いて、川の側のお稲荷さんに連れて行ってくれたんだ
その日はお祭りだったみたいで、
お稲荷さんのお社に続く階段の横に、提灯が下げられていて、ぼんやり明るくなっていて
お社から、狐のお面を被った花嫁さんが下りてきたんだよ
「え?狐の?」
うん、そう。
『狐の嫁入り』っていうお祭りだったんだ。
夜に、狐の花嫁さんの行列が川沿いを歩いて
隣のお稲荷さんまで行くっていうお祭り
「お母さん子供の頃に、それ見て、すごいなって思ってたんだって。
それをお父さんにも見せたかったって、その時は言ってた。
たしかにね、しずしずと歩く花嫁さんがとてもきれいだったよ」
「・・・どうだったっけなあ・・・」
しばらく考えてから、
「初めてか忘れちゃったけど・・・
お母さんもまだ、実家に住んでいたときだったかな?
きっかけも忘れちゃったけど、『今日、時間ある?』って言ってきた時があって」
その日は、いつもみたいに会って、おしゃべりして、ご飯食べたりして、
お父さんは、そろそろ帰ろうかなと言っていた
お母さんが何かを思い出したみたいにして、
『今日、時間ある?』って
そして、お父さんの手を引いて、川の側のお稲荷さんに連れて行ってくれたんだ
その日はお祭りだったみたいで、
お稲荷さんのお社に続く階段の横に、提灯が下げられていて、ぼんやり明るくなっていて
お社から、狐のお面を被った花嫁さんが下りてきたんだよ
「え?狐の?」
うん、そう。
『狐の嫁入り』っていうお祭りだったんだ。
夜に、狐の花嫁さんの行列が川沿いを歩いて
隣のお稲荷さんまで行くっていうお祭り
「お母さん子供の頃に、それ見て、すごいなって思ってたんだって。
それをお父さんにも見せたかったって、その時は言ってた。
たしかにね、しずしずと歩く花嫁さんがとてもきれいだったよ」

