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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第3章 女中 千勢(ちせ)

「洋裁学校に通ったことのある女中のお姉さまの手ほどきで、自分でお裁縫しました。下着は替えが要(い)ると思って相談しましたら、いろいろなお洋服の型紙を載せたフランスの雑誌を何冊か貸して下さって。その中に、<男女が夜に密かに楽しむ服>の特集があって、下着も紹介されていました。ご主人様に喜んでいただけるかと、恥ずかしゅうございますが思い切った型を選びました。」
「千勢のその気持が嬉しいよ。それにしても、何事も熱心に勉強する娘(こ)だと感心した。」
「ご主人様にそう言っていただけると、頑張ってお裁縫をした甲斐がございました。うふふ・・・、このショーツもその特集の型紙からでございます。」

