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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第4章 女中 清(きよ)
清は足袋も脱いで、腰巻だけを着けた姿で誠一の正面まで歩むと、膝を折って誠一の両手首を取り、乳房の下側に誠一の手のひらを押し当てた。誠一は、両手に強い弾力と重みを感じ取り、見入られたように前かがみになったその瞬間に、清は誠一の手首から両手を離し、頭を抱え込むようにして、誠一の顔を胸の深い谷間に押し付けた。
誠一は、大きく弾力のある乳房に口と鼻を塞がれる、初めての感触に戸惑いながら、<あぐら>座りの股間で、男根が下帯を押し上げるのを覚えた。息苦しくなった誠一が頭を左右に振ると、清は胸を離して、膝立ちの姿勢のまま誠一の顔を上から見下ろすように唇を重ねた。しばらくの間、舌が絡み合う微(かす)かな粘着音が部屋に漂った。