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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第2章 女中 良枝
良枝が、膝に手を置いて、言葉を一つずつ区切りながら、覚えた台詞を暗唱するように話し出した。 「ご主人様。当番の女中は、こうして夕餉の後、お部屋でのご様子を見ながら、お茶をお持ちして、御用の向きなど、お伺いするようにしております。何なりとお申し付けください。」
「そうだね・・・。まだ不慣れなので、とにかく毎日の食事や洗濯、掃除をよろしくお願いします。幸乃さんからは、そうしたことは、お任せしておいてよい、と聞いたけど。」
「はい。特にお申し付けがなければ、朝餉は7時、夕餉は6時半にお持ちいたします。昼餉やお弁当が要(い)り用の日は、仰っていただければご用意致します。洗濯のものは、押入れの竹籠に入れておいて下さいませ。お掃除も、毎日、頃合いをみてお部屋に入らせていただきます・・・。」
「そうだね・・・。まだ不慣れなので、とにかく毎日の食事や洗濯、掃除をよろしくお願いします。幸乃さんからは、そうしたことは、お任せしておいてよい、と聞いたけど。」
「はい。特にお申し付けがなければ、朝餉は7時、夕餉は6時半にお持ちいたします。昼餉やお弁当が要(い)り用の日は、仰っていただければご用意致します。洗濯のものは、押入れの竹籠に入れておいて下さいませ。お掃除も、毎日、頃合いをみてお部屋に入らせていただきます・・・。」