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第2章 女中　良枝

　長い時間、密（ひそ）やかな舐め音と、良枝の荒い息遣いが部屋に漂っていたが、やがて、良枝の腰が大きく浮き上がり、腹が波打った。それを見た笠井は、体を起こすと、口を半開きにして、脱力した手脚を投げ出した良枝に向かって、　「膝を曲げての、両手で腿を引き上げるんじゃ。脚を大きく開いたらの、口では何も言わんでも、男に＜早う挿れてくれ＞と、お願いをしとるんも同（おんな）じじゃ。」　と、自分好みの寝間での仕草を教えた。

　笠井は、言われたとおりに素直に脚を広げた良枝に、深々と挿入した。初めて抱いた時にも驚いたことだが、蜜壺の中で、肉ヒダが男根を包み込み、根元から亀頭に向かって絞り込むようにうねった。笠井は、その快感に浸りながら、良枝を強く抱きしめ、唇を吸い、ゆっくりと腰を動かして突き続けた。脱力したまま広がった良枝の手脚が、人形のように揺れた。