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脳内妄想短編集
第3章 束縛愛

 あたしを自分の同士と信じて疑わない、馬鹿な彼女を手懐けるのは簡単だった。目的を果たすために誘い出すのも。
 あたしは彼女に遙斗のことを持ちかけた。五歳年下の、気になる子がいると。その子にしてみたいことがあると。
 理恵は最初、興味津々といった様子であたしの話に耳を傾けていた。いつもの妄想話と、多分同じ感覚だったんだろう。
 三ヶ月前、この計画を打ち明けた。絶対に捕まらない。あたしたちの仕業ともバレない。だから彼女が長年妄想し続けた逆レイプを、一緒にしてみないかと。ターゲットは遙斗。何度か彼女も混ぜて遊んだことがあるから、遙斗のことは知っていた。色白で童顔の、彼女の好みの顔立ちをしていたから、間違いなく気にいるとわかっての計画だった。
 最初は冗談半分で聞いているようだった。まさか本気であたしがその計画を実行しようとしているとは夢にも思わなかっただろうし、あたしも初っぱなから本気で彼女を誘い出そうとは思っていなかった。
 少しずつ。日を置いて。計画の詳細を、彼女に明かしていった。そして、その計画は本気であると、信じさせていった。
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