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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ
私もすぐに髪を乾かし、寝る準備に入りました。しかし本音を暴露すれば、これも彼をベッドに潜り込ませるための口実にすぎませんでした。まだ寝るつもりはありませんでしたし、寝不足は覚悟の上です。
彼はソファーでいいと言いますが、体調悪いんだからベッドで寝な、と半ば強制的にベッドインさせました。そして私はこっそりと、カメラの電源を入れたのです。
私は身支度を整え、ベッドへと入りました。うつらうつらとしていた彼が、ぎょっとしたように私を見ます。
「なんで友梨香さんまで入ってくるんすか」
「私のベッドなんだからいいでしょ」
「じゃあ俺ソファー行きます」
「添い寝しろよ、ヒモ」
「……やだ」
彼はそっぽを向いてしまいました。おまえは私の彼氏かよ、と思うくらいの可愛いさに思わず髪をくしゃくしゃとしたくなりましたが、そこはこらえ、いつものクールなお姉さんキャラを装いました。
ベッドから降りようとする彼を壁際に押し付け止めようとすると、彼は私を睨みつけてきました。
「……友梨香さん、俺のことからかってるでしょ?」
「そんなの前からじゃん」