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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ
私たちはそのまま私の家へと帰りました。駐車場に車を停めると、彼の車はすでにありました。中には、人影。少し離れたところに車を停め、彼の車に近付くと、彼は運転席でぐったりとしていました。
肩が静かに上下し、彼の手が上下運動を繰り返していました。私はすぐにぴんと来て、運転席の窓を二回ノックしました。
はっとしたように、彼が振り向きます。すぐに車をロックしようとしたようですが、私の方が一足早く、運転席のドアを開け放ちました。
彼は右手をズボンの中に入れ、左手でティーシャツをまくり上げていました。私にはドアを開ける前から、彼が何をしているのかわかっていました。人気(ひとけ)のない駐車場で、一人で処理しようとしていたのです。
「我慢できなかったの? そんなに、昨日のお風呂のアレ、良かった?」
羞恥に狼狽している彼を見つめて、私はわざとゆっくりと、そう問いかけました。弱みにつけこむには、この状況はもってこいだと思ったからです。
私はそのまま彼の車に乗り込みました。正確には、運転席に座る彼の上にまたがりました。