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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ
「前も洗いますよ」
「……昨日は嫌がってたくせに」
「そりゃ、女性の裸なんて、見ちゃいけないって思うじゃないですか。でももう一度見ちゃったし、見られてるんで平気です」
私は迷いました。やはり警戒心からくる迷いでしたが、彼は何もしてきません。拒む理由もないように感じ、私は彼の方を向いて座り直しました。
彼の手が、首、腕、胸と、徐々におりてきます。手つきは変わらず丁寧でした。
「ねえ、怒ってないの? 私のこと嫌になったり、軽蔑しないの?」
「何がです?」
「何って……」
その時でした。ふいに背中を、何か電流のような刺激が走りました。私はびくりと、体を震わせ、とっさに彼の手を弾いてしまいました。
彼は一旦手を止め、どうしましたと、問いかけてきます。
私は思わず、自分の体を軽く抱きしめました。背中の辺りがおかしいのです。熱くて、なぜかぞわぞわと、不思議な感覚が広がっていました。
「やっぱり自分で洗う」
タオルを奪い取り、彼に再び背を向けて、私は前を洗いました。じんわりと、秘部が濡れていることに気付き、焦りました。