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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ
しかし私があのシャワーのホースの部分を掴む前に、彼の手がそれを掴み取りました。私に渡してくれるのかと思えば、体の後ろに隠してしまいます。
「洗い方雑ですよ。俺が洗ってあげます」
そうい言い、再びタオルを奪われてしまいます。取り返す暇もなく、有無を言わせない素早さで彼が私の体を洗い始めます。先ほどと同じ、首、腕、鎖骨と続きます。しかし私の体は、明らかにさっき洗われた時とは違いました。タオルが触れる場所触れる場所、ぞくぞくして仕方がなかったのです。
知らず知らずのうちに唇を噛んでいました。そうでもしなければ、すぐに息が上がってしまいそうで。だけど私は、何度も言いますが、少しもそんな気分ではなかったのです。なのに今は、彼の丁寧な洗い方がもどかしくて仕方ありませんでした。もっと強い刺激が欲しい、気持ちのいい部分を触ってほしい、無意識のうちに、そんなことを頭で考えるようになっていました。
そしてタオルが胸もとを洗い始めた時。私は我慢できず、体をぶるりと震わせて、微かに声を出してしまいました。