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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ

 二週間後の金曜日の夜。彼は大学が終わってそのまま、私の家の近くのコンビニまでやってきました。
 あらかじめ、そのコンビニの場所は教えてありました。私の家から徒歩五分なので私は歩いて向かい、彼の車の助手席に乗り私が住むアパートまで誘導しました。
 彼に、緊張した感じは少しもありませんでした。聞けば、私と同い年くらいのお姉さんがいるとのこと。
 変に身構えられても困ります。その日はそこのコンビニで夕食と酒を買って、彼と一緒に飲みました。企みを匂わすような発言は控え、普通に職場にいる時と同じようにたわいもない会話をし、朝方まで飲んでいました。
 翌日。私は昼から出勤、彼は夕方からバイトとして出勤します。
 私がいない間、部屋と浴室の掃除、洗濯をお願いしました。最初は「人の家とかやりづらい」とぼやいていましたが、約束通り一日一万払うから、と万札を一枚差し出すと、しぶしぶ頷きました。なんてお金にがめついんでしょう。お昼は何か買ってきてもいいし、冷蔵庫のもを使って何か作ってもいいので、適当に済ませてと言いました。
 そして私は、職場に向かいました。
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