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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ
「何、触ってるんすか? 俺のことは丸一日焦らしてたくせに、そんな簡単に満足なんてさせてあげないっすよ?」
「は……なして」
彼の顔がぼやけていました。それが自分の涙のせいだと気付くまで、時間を要しました。
彼の手は離れません。私は身をよじり、抵抗を試みましたが、まったく歯が立ちませんでした。彼は面白がるように、もう片方手で私の体を触ってきます。触るというよりは、人差し指で鎖骨や谷間、腹部をなぞるだけでした。けれどもそんな些細な刺激にすら身悶え、体をよじらせてしまうのです。私は目を閉じ膝をこすり合わせ、押し寄せてくる快感の波に耐えるしかありませんでした。
彼の手が私の乳首に触れました。軽くつままれただけで、私は喘ぎました。少し触れて離す、そしてまた指で体をなぞる、それを何度も繰り返され、イキたい欲求に、気が狂いそうでした。
必死に耐えていましたが、何度も繰り返されるともう無理でした。弱い刺激じゃもどかしくて、じれったくてたまりません。
もっと触って、強くして、呂律の上手にまわらない舌で、そう口走っていました。