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脳内妄想短編集
第2章 水中レッスン
隣に座る祐也くんはやはり小柄で、変声期もまだ迎えていないようだった。身長は真弓より少し低いくらいだったから、一六○ないくらいだろう。
顔も覚えてなかった彼を見て、一瞬目が離せなかったのは、彼があまりに真弓に似た、綺麗な顔立ちをしてたから。
あたしは横目でちらりと彼を盗み見た。
長い手足とすらりとした体つき。色の白い肌。染めてはいないはずなのに、彼の髪はやや茶色がかっていた。真弓もそうだ。高校の頃、身だしなみチェックのたびに染めたと誤解され、呼び出しを受けていた。そういうところも似ている。
顔立ちもよく似ていた。アーモンド型の大きな目。くっきりとした二重はうらやましいほど。茶色がかった瞳と、赤くてふっくらした唇。まだ年も若いせいか、女の子みたいで可愛い。真弓の小さい頃を思い出した。
性格は活発でサバサバしてたけど、外見だけ見れば、お嬢様と呼ばれても違和感がないくらいの美少女だったから。
「ねえ、音楽とか何聞くの? そこにCDボックスあるから、好きなの選んでいいよー。プールまでは、三十分ちょいかかるからさ」