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脳内妄想短編集
第1章 ヒモ
媚薬が効いてくるのは、摂取してから一時間ほどしてからだと書いてありました。どこまで効果があるのか怪しいものですが、私はその時間を見計らい、彼にこんな提案をしました。
「そういえば、風呂まだでしょ? 入ってきていいよー」
「はーい」
「てか私もまだなんだよね。背中流してもらおうかな」
「は?」
彼は真顔で、若干引いたような顔をしました。
「あんた私のヒモでしょ? ご主人様が疲れて帰ってきたら、マッサージの一つや二つしてくれるのは務めでしょうよ」
「ご主人様って男に使うセリフじゃないんすか?」
「細かいことはいいんだって。背中流してよ」
「えー……」
さすがに、渋っているようでした。下心は隠しているつもりですが、背中を流すということは、当然私の裸を見るということです。さすがに抵抗があるようでした。
「なんでもするんでしょ? お金も渡したじゃん」
「まあ……」
「じゃあ泊めないかんね」
私が立ち上がり、空になった食器を片付けようとすると、彼はそれを横から奪い取り言いました。